院長コラム

眼瞼下垂とQOL(生活の質)

QOLとは生活の質(quality of life)のことです。

眼瞼下垂は単にまぶたが開きにくい状態とだけ認識されている方が多いと思いますが、決してそんなことはありません。
眼瞼下垂の方のQOLは、そうでない方と比べるととても低いのです。
まぶたが開きにくい状態というのはご本人様が思っている以上に体にストレスがかかっています。

まず、まぶたが開きにくいことからくる直接的な不利益を挙げてみましょう。

① 視野が狭くなる。
眼瞼下垂の場合、実際に目で捉えることのできる視野は狭くなります。特に年齢を重ねた方の場合は、まぶたのたるみも生じて側方がほとんど見えていないこともあります。よく物事を狭い見方でしかできない人のことを「視野が狭い」と言ったりしますが、眼瞼下垂でも目を通して入ってくる情報量が少なくなります。こうなると物理的に危険です。人とよくぶつかるなんていうのは日常茶飯事です。すぐ横に危険物があっても気づかないため頭をぶつけることもしばしばです。それでもその程度で済めば良い方で、交通事故のリスクも大変高まると言えるでしょう。それでもあまりその危険性を認識している人は多くありません。これは眼瞼下垂が長い年月をかけて徐々に進行することが多いため、視野が狭くなっていることに気付きづらいからです。
また、目から入ってくる情報量が少なくなることは、目とそれに関連する脳領域への刺激が減ることになるため、認知機能を低下させる可能性もあります。

② 暗いところでものが見にくい。
瞳孔を覆ってしまう程度の眼瞼下垂では、入ってくる光の量がそれだけ少ない状態です。そのため、暗いところではさらに目の中に入ってくる光の量が減り、ものが見えにくくなります。

次に間接的な不利益を挙げます。

③ 肩こりの原因になる。
眼瞼下垂があると、まぶたの力(眼瞼挙筋やミューラー筋)だけ使っていてはまぶたを開けにくいので、おでこの筋肉(前頭筋)を使ってまぶたをなるべく開けようとして頑張ります。その結果眉毛を挙げた状態になります。前頭筋は帽状腱膜という線維状の組織を介して後頭筋につながっているため、前頭筋を動かすと一緒に後頭部や首の筋肉にも力が入ってしまいます。実際に後頭部や首の筋肉を指で感じながら眉毛を思いっきり挙げてみてください。おでことは関係のないと思っていた部位の筋肉が収縮するのを感じることができます。眼瞼下垂の人はおでこの筋肉を使ってまぶたの開きをサポートしていますが、このような理由により、一緒に後頭部や首の筋肉も収縮させていることになります。つまりまぶたを開けているときは常に後頭部~首の筋肉が緊張していることになり、首筋~肩が簡単にこってしまうのです。ひどい肩こりの人にはまず眼瞼下垂があると疑ってかかっても良いくらいです。

④ 頭痛の原因になる。
頭痛には筋緊張性頭痛というのがあります。これは頭部から首、肩にかけての筋肉の緊張が維持されるために起こる頭痛です。先程の理由により眼瞼下垂の人は後頭部から首にかけての筋肉を常に使っている状態です。そのため筋緊張性頭痛を起こしやすいのです。

眼瞼下垂を治療すると見た目の上で若返りますが、上記のような不利益が減る、もしくはなくなり、著しくQOLが向上することになります。

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この記事の監修

エースクリニック 院長:
竹内孝基 医師

電話:0120-764-912

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